( 2017年 11月 掲載 )
「民衆」,「大衆」の語源から、今日の社会現象を表わす言葉となっています。
民主主義の「多数決の原理」を極端にしたようなものだと思います。
大衆の人気が根底にあります。 政治家が利用したくなります。
小池百合子という一人物の人気の高さが、都議会選挙で
「希望の党」を圧勝させ、さらに都知事にまでしてしまったのは、
このポピュリズムであったという人がいますが、私もそう思います。
ポピュリズムの特徴は、政策を深く考えないで人物の魅力が優先すること
(その点アイドルの要素を持つ)、悪役に立ち向かう勇士として拍手喝采する、
などがあります。
世界史で典型的なものは、ドイツのヒトラーです。ヒトラーは
言葉巧みに大衆の心を掴み、独裁者となりました。
ポピュリズムの危うさは、腕っ節の強い人にかかるとたちまち利用され、
独裁者を生みだすことです。小池都知事も人気の絶頂で一人で政策決定をし、
その言葉も傲慢と思えるものとなり、ついに「女帝」とあだ名がつけられました。
幸いなことに、衆議院選挙で敗北して大事に至りませんでした。
ポピュリズムの恐さを知らされました。
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